映画やゲームなどの武器やアーマーを制作しているTony Swattonさんがブリザード・エンターテイメントからの注文でGorehowl(戦斧)を制作する映像です。Gorehowlとはゲーム World of Warcarftの新しいエクスパンションWarlords of Draenorに登場してくるGrommashが持つ戦斧の名前です。
Azeroth Armory Gorehowl
ミーティング
実物大にプリントアウトしたイメージ画をもとにGorehowlを作ります。ただし戦斧の刃の部分は鉄の塊で作ってしまうと重すぎてしまうので、鉄板を組み合わせて外側のみを制作します。
制作過程
戦斧の刃
- 実物大にプリントアウトしたイメージ画から形を1/8インチ厚の鉄板に写します。
- プラズマカッターで鉄板からパーツを切り出し、グラインダーで形を整えます。
- 斧の尖端部分は炭素鋼の板を中心から180度折り曲げ、スクリュープレスを使用して折り曲げた板を少しずつ開いてV字にします。
- スパイク部分は鉄の棒をハンマーでたたいて作り出します。
- 作られた各パーツは溶接してつなぎます。
- 刃の部分を研ぎシャープにします。
戦斧の柄
- 柄の部分はレッドオークの木材から切り出し、グラインダーで形を整えます。
- 柄に皮を貼り付けます。
戦斧の装飾パーツ
- 奥さんのKarenさんが粘土(chavant oil clay)を使いスケルトンの装飾や柄の端の装飾を作ります。
- 完成した粘土を元にRTVシリコンで型を作ります。
- シリコンの型にワックスを流し込むとワックスでできた装飾パーツが完成します。
- ワックスでできた装飾パーツを缶(ブロンズ鋳造の型)に入れます。
- 缶をオーブンで焼くことでワックス部分が燃えてなくなります。
- 高温で溶けたブロンズを缶に流し込むことでブロンズ製のパーツが鋳造されます。
完成
- 各パーツを固定して完成です。
破壊してみる
せっかくきれいに完成したGorehowlですが・・・Blizzardのお兄ちゃんはすぐに「何か破壊しよう」と提案しています(笑)。氷でできたMURLOC、うまそうなハム、石膏像、スイカ、ガラスのコップなどを破壊!最後はモデルさんがポーズをとって終了・・・オイオイ苦労の末に完成したGorehowlを鑑賞する時間が短すぎないか?