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完成度が高いピクサー・アニメーション・スタジオのコンセプトアート画集について

今まで出版されているピクサー・アニメーション・スタジオのコンセプトアート画集(設定画集)についてまとめてみました。このコンセプトアート画集のシリーズは、ディズニー/ピクサーのファンに長いこと愛されつづけているので、現在ではたくさんの画集が出版されています。

『ジ・アート・オブ…シリーズ』について

ディズニーとピクサーのアニメーションが劇場公開されるたびに、アメリカの出版社クロニクルブックスから『ジ・アート・オブ…シリーズ』が出版されています。あまりにもたくさんの画集が出版されているので、今回はピクサーの画集のみをまとめみました。

ディズニー・アニメーション・スタジオが制作した作品はこちらのページ(ディズニー編)にまとめています。

一躍有名になったコンセプトアート

このシリーズが出版されるまでコンセプトアートはあくまでアニメーションの制作過程の資料にすぎませんでした。しかし、この画集シリーズが出版された影響で、現在では他のアニメーション・スタジオやゲーム会社などからもコンセプトアート画集が出版されるようになりました。

完成度の高いコンセプトアート

この画集には完成度の高いコンセプトアートが豊富に掲載されています。なかにはストーリーの都合でボツになったコンセプトアートも掲載されているので、映像では見られなかったアイディアやストーリーを知ることができます。

ラフスケッチからクレイモデルまで掲載

コンセプトアート以外にもラフスケッチやクレイモデルも掲載されているので、アーティストたちがどのようにデザインを決定していったのか、理解できるように構成されています。

ピクサー・アニメーション・スタジオのコンセプトアート画集リスト

ピクサーが劇場公開した長編アニメーションを新しい順にリストしてみました。その後にショートストーリーや専門分野を特集した画集をリストしています。

長編アニメーションの画集

The Art of Coco (英語)

The Art of Cars 3 (英語)

ジ・アート・オブ ファインディング ドリー

ジ・アート・オブ アーロと少年


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ジ・アート・オブ インサイド・ヘッド


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ジ・アート・オブ モンスターズ・ユニバーシティ

ジ・アート・オブ メリダとおそろしの森

ジ・アート・オブ カーズ2

ジ・アート・オブ・トイ・ストーリー3

ジ・アート・オブ・カールじいさんの空飛ぶ家

ジ・アート・オブ ウォーリー

ジ・アート・オブ レミーのおいしいレストラン

下記の画像は90度回転されてAmazon.co.jpにアップロードされたまま放置されています(笑)。この画集も他と同じく本来は横長です。

ジ・アート・オブ カーズ

ジ・アート・オブ・Mr.インクレディブル

ジ・アート・オブ・ファインディング・ニモ

ジ・アート・オブ・モンスターズ・インク

短編アニメーションの画集

The Art of Sanjay’s Super Team (英語)


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The Art of Pixar Short Films (英語)

専門分野を特集した画集

The Color of Pixar (英語)

The Art of Pixar: 25th Anniv.: The Complete Color Scripts and Select Art from 25 Years of Animation (英語)

FUNNY!: ピクサー・ストーリー・ルームのユーモアあふれる25年間

ディズニーの画集

ディズニー・アニメーション・スタジオのコンセプトアート画集はこちらのページ(ディズニー編)にまとめています。またカーズのスピンオフ作品『プレーンズ』はディズニートゥーン・スタジオズの制作なので、ディズニー編のリストに入っています。

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ピクサーのアニメーション『インサイド・ヘッド』のコンセプトアート画集『The Art of Inside Out (英語版)』を購入

ピクサーのアニメーション『インサイド・ヘッド』のコンセプトアート画集『The Art of Inside Out (英語版)』を購入しました。このアニメーションの邦題は『インサイド・ヘッド』となっていますが、アメリカのタイトルは『Inside Out 』で公開される予定です。

The Art of Inside Out (The Art of…)

追記:日本語版も発売されました

THE ART OF インサイド・ヘッド (ジブリ)

今回の画集は他のシリーズとは違う

ピクサーやディズニーのコンセプトアート画集を購入した経験がある人なら、今回の画集を開くと他のシリーズとは違うことに気が付くと思います。ドローイングを1ページにつき1点掲載しているので、コンセプトアート画集というよりも、作品集に近い本になっています。

文章がほとんど無い

序文、イントロダクション、謝辞以外に文章がほとんどありません。たくさん掲載されている画像の一部に短いコメントがついているだけなので、少し英語が読める人ならば英語版でも問題なく楽しめると思います。しかしドローイングにタイトルがついてない作品があるので、アニメーションが公開されていない現段階ではちょっと分かりにくいです。特にコンセプトアート画集では削除されてしまったアイディアが掲載されることもあるので、タイトルは重要な気がするのですが・・・。

意図的に説明文が無い?

イントロダクションに「説明文よりもドローイング自体に語らせることにした」と言うようなことを監督のピート・ドクターが書います。なので今回の画集は意図的に説明文が無いようです。

ドローイングがメイン

今回の画集はコンセプトが決定するまでのドローイングがメインで掲載されています。唯一の例外がキャラクターのクレイモデルと折り紙のように作られたキャラクターのモデル写真のみです。画集『ジ・アート・オブ ベイマックス』のように画集背景デザインを作成するため使用した資料写真などは掲載されていません。

大きく画像が掲載されています

ドローイングを1ページにつき1点掲載しているので、ドローイングが大きく掲載されています。細部まで確認できるので各ドローイングを鑑賞するにはいい仕上がりです。今までのピクサーやディズニーのコンセプトアート画集シリーズというよりも、以前紹介したウォルト・ディズニー・アニメーションスタジオのアーカイブシリーズ『Layout & Background 』に近い雰囲気の画集に仕上がっています。

章立てがない

章立てがないので、キャラクター、背景、シーンのドローイングがミックスされて掲載されています。監督ピート・ドクターのイントロダクションによれば、制作プロセスを読者にも体験してもらいたいと書いていることから、制作の過程でできたドローイング順になっているのかもしれません?しかし、読者としては「どのようなプロセスでコンセプトを決定していったのか?」を読み解くことが困難になってしまった気がします。

感想

良くも悪くも今回の画集は今までのシリーズとは違う構成なので、満足できる点もあれば満足できない点もあります。それでもコンセプトアートがすばらしいので、ピクサーのファンにはおススメできる画集になっていると思います。

ドローイングの画集としては見やすい

ドローイングが大きく掲載されているので作品を十分に楽しむことができます。文章や他のドローイングなどが鑑賞の邪魔をしないので非常にいい画集になっていると思います。また描かれているキャラクターのドローイングがいきいきとしてますし、抽象的に表現された絵などもあり、ピクサーの品質の高さを実感できます。

コンセプトアート画集としては少し残念

今までのピクサーとディズニーのコンセプトアート画集を毎回楽しみにしているような読者は、ちょっと満足できないかもしれません。ドローイングのみの掲載なのでプロのアーティストたちがどのように考えてたのか理解するのは難しい気がします。鑑賞用の画集としては完成していますが、制作現場の雰囲気が感じられないコンセプトアート画集になってしまったのが少し残念です。