ヒーマンとザ・マスターズ・オブ・ザ・ユニバースの画集『Art of He Man and the Masters of the Universe (英語版)』を購入しました。ザ・マスターズ・オブ・ザ・ユニバースとは1982年にマテル社によって作られ、アニメーション、映画、アクションフィギュアなど様々な商品に展開したサイエンス・ファンタジーです。最近では映画『チャッピー』にてアニメーションが登場していましたね。
80年代のサイエンス・ファンタジーに興味がある人にはおススメ
画集のサイズが23.6 x 3.3 x 31.3 cmと大きく、ひとつひとつの画像を細部まで楽しむことができます。また320ページにおよぶ画集なので掲載されている画像の数も多く、見ごたえがあります。内容も豊富で、マテル社の書類、おもちゃ、コミック、アニメーション、映画など幅広いジャンルで展開したアートを掲載しています。ここまで幅広い展開のコンセプトアートを見比べることができる画集はなかなか無いと思います。80年代のサイエンス・ファンタジーに興味がある人にはおススメの画集です。
おもちゃのチャプター
80年代のおもちゃのコンセプトアートを見ることができます。マーカーとパステルを使った昔ならではの表現は独特の雰囲気があります。プラスチックの材質が見事に表現されているので、一瞬写真かと思うようなイラストもあります。またパッケージ向けのイラストもすごくいいものが多いので非常に楽しめます。
アニメーションのチャプター
アニメーションのコンセプトアート、ストーリーボード、レイアウトなどが掲載されています。アニメーション用のコンセプトアートは輪郭線をハッキリと描くので、おもちゃ用のコンセプトアートとは全く違う雰囲気です。この章で特に面白いところはおまけが付いていることです。セル画について解説されているページには、ヒーマンとスケルターの絵が描かれた透明の板が付属しています。透明の板をセル画にみたてることで、背景のイラストの上に置いて遊ぶことができます(笑)。
映画のチャプター
映画『マスターズ/超空の覇者(Masters of the Universe)』用のコンセプトアートが掲載されています。現実的に着用できるコスチュームのコンセプトアートなので、おもちゃのコンセプトアートとは雰囲気がガラリと変わります。またコスチュームだけでなくクリスタル・グレイスカルのコンセプトや小道具などのコンセプトも雰囲気が全く違うので面白いです。この章で1番注目すべき点はドリュー・ストラザンによるポスターが掲載されていることです。このアーティストの作品はテクニックがすごい上に、デザインもカッコイイのでファンは多いと思います。その他には主役のドルフ・ラングレンのインタビュー記事(1987年)も掲載されています。
近年のヒーマン
ヒーマンは80年代に終わったと思っていましたが、近年になって復活していることをこの画集で知りました。80年代のテイストは無くなってしまったけど、どのデザインも洗練されています。さまざまなヒーマンのデザインがあるようなので刺激的で楽しめます。特にマーベル・コミックの原作を手掛けていたスタン・リーさんをモデルにしたアクションフィギュア:Standorは筋肉ムキムキでカッコイイです。
シーラのイラストは少ない
どのくらいシーラファンがいるのかわかりませんが・・・シーラファンはガッカリするくらいにシーラのイラストは少ないです。ヒーマンのポスターは1ページに付き1枚掲載されているのに、シーラのポスターは2ページに3枚押し込まれて掲載されています。なんだかちょっとかわいそうな扱いです(笑)。
目次
ザ・マスターズ・オブ・ザ・ユニバースができた1981年から年代順に掲載されているので、ザ・マスターズ・オブ・ザ・ユニバースの商品展開が理解しやすい構成になっています。
- Chapter 1:1981-The invntion of a hero
- Chapter 2:1982-The classic collection
- Chapter 3:1982-The classic minicomics
- Chapter 4:1983-The filmation adventures
- Chapter 5:1985-The comics, books, magazines & more
- Chapter 6:1987-The motion picture
- Chapter 7:1990-The new adventures
- Chapter 8:2002-The collection reborn
- Chapter 9:2009-The collection revisited
- Chapter 10:2014-The evolution of a universe